地域情報 

2022.06.17

正家馬隠し砦址

 長島町正家の清水交差点から旧農道を三郷方面に向かい、三郷稲荷を少し過ぎた所から旧農道とわかれて鍋山メンヒルの案内表示のある道があります。この道を進んでいくと永田林道に繋がり、この林道を登っていくと東濃牧場に着きます。永田林道は東濃牧場までの途中にきついヘアピンカーブがあり、そこに車を止めることもできる平坦地が造ってあります。この平坦地東側に細い尾根がありますが、そこに「馬隠し遺跡」があります。この遺跡は、戦国時代に正家の村人が戦いから避難するために隠れた小屋の跡ということですが、実際には戦国時代の山城の構造をしていますので戦いに備えた砦であったようです。

 「馬隠し砦」は、「大小屋」と「端小屋」と呼ばれる2地点があって「大小屋」は尾根の上方にあり、堀切(ほりきり)という溝とそれを渡る土橋(どばし)と平坦な曲輪(くるわ)が残っています。堀と曲輪との間には土塁が設けられています。こぢんまりとした山城という感じです。この「大小屋」から100mほど尾根を下ると「端小屋」になります。ここは尾根上に細長く続き、堀切が3本造られ、狭い曲輪があります。一番下側の堀切の一部に石積みが見られます。「馬隠し砦」は、鍋山の北側の尾根中腹にある小規模な山城で南の岩村側からやってくる敵に備えた、あるいは見張っていた場所かもしれません。

①(スイッチバック)をさらに上へ進む
②の場所(看板とカーブミラーが見印)(車は林道横に駐車)から矢印沿いに尾根を歩いて進む
尾根を獣道沿いに北上する
しばらく進むと③の堀切が見えてきます
③堀切と土橋のようす
③堀切の下から北東を見る
④曲輪(大小屋)のようす

④の奥から見た曲輪(大小屋)のようす(岐阜県の石杭あり)

⑤の馬禿(うまはげ)根っこ
⑤馬禿からの眺め。紅岩、笠置山が見えます。
⑥鍋山のメンヒル
⑦青観堂(せいかんどう) 馬の供養のための馬頭観音像